認知症者を含め、介護が必要になった親がいるとして・・
最初のうちは頑張って自宅で介護していたとしても、仕事や自分の体の都合でどんどん生活が苦しくなってくる。
そういう時、ご家族の皆様は何を思うのでしょう。
1,それでも大事な親だ、頑張って自宅で介護しよう。
2,自宅で介護したいが、仕事にも行かなくてはならない。だからヘルパーさん等を雇って、お世話してもらおう。
3,施設に預けたいが、親戚や近所の目が怖い。兄弟にも介護の手伝いをしてもらうように頼んで自宅で何とか頑張ろう。
4,このままでは共倒れする。施設への入所を考えよう。
こういうことを考える人は多いですが、どれが正解なんでしょう。
まあ・・どれも間違いではないですね。
でも、割と多くの人が「親は自宅で介護しなくてはならない」
と考える人が多いように感じます。
今まで自宅で介護していた人を施設に入れる・・となると、ほとんどの方が罪悪感を覚え葛藤されます。
本当は施設に入って欲しいけど、親も他の家族も介護は自宅でして欲しいと思っているんだろうな・・。
やっぱり自宅で介護したほうがいいよな。
でも、もう介護を続けていくのは大変だなあ・・。
等など。
自宅で介護が可能な感じならいいのですが、認知症や身体的なレベルが落ちてくると介護にかける時間は増え、精神的にも身体的にも苦しくなってくる。
「頑張って自宅で介護」は偉いとは思いますが、それに固執するあまり、頑張りすぎて介護者が倒れたり、
自分でも気がつかないうちに親に虐待をしたりしてしまう。
虐待まではいかないにしても、毎日親の顔を見るのが憂鬱。親のちょっとした行動、言動が癇に障る。
被介護者のほうも、家族が自分に対してイライラしているのを感じ取り、お互いにギスギスしてきてしまう。
こういうのが、ヘルパーさんを入れたり、親戚などの手助けで解消する事もありますが、被介護者がヘルパーさんを嫌がったり、親戚が介護を嫌がったりするとどうしようもなくなる・・。
そういう時はやはり、施設入所を考える時期なのだと思います。
親を施設に入れようとする時、なぜ皆「罪悪感」を感じてしまうのでしょうか?
1,親を捨てるという気持ちになってしまうから
2, 自分が甘えているだけで、まだまだ自宅で頑張れたんじゃないのかと思うから
3,遠くの親戚はあれぐらいで施設に入所させるなんて、という、もしかしたら自分が間違っているのではないか?
などなど・・。
気持ちは分かります。
でも入所=親を捨てるという事は絶対にありません。
また、自宅での介護は周りの人が思っている以上に大変な事ですよね。親戚の人がとやかく言ったからとて、気にする必要もないのです。
また、何も罪悪感を感じる必要はないのです。
では次は、入所されたご家族のご意見です。
・毎日、苦しい日々であったが、入所させてみて気分がかなり楽になった。
・面会に来てみたら、親が今まで見せた事がないような笑顔で出迎えてくれた。
・夜しっかり眠れることがこんなに幸せな事なのかと思った。
・やっと自分自身の事を考えられるようになった。
等など、入所はお金もかかりますが、介護者も被介護者も同じように楽になる、と言う事を考えれば、
施設への入所は介護の選択肢としてぜひ加えるべきものだと思います。
また、他の機会で入所の仕方や入所施設の種類について、書ければと思います。
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